2013年6月17日月曜日

トルコの春

読み方:トルコのはる
英語:Turkish spring

2013年5月末にトルコで勃発した反政府運動(トルコ反政府デモ)を、2010年から2011年にかけて中東世界で広まった民主化運動「アラブの春」、あるいは、アラブの春の直接の由来である1968年の「プラハの春」になぞらえた呼称。

アラブの春は、中東の長期独裁政権に対する市民たちの反政府運動として、チュニジアを皮切りにエジプト、リビアなどに広がっていった。チュニジアのベンアリ政権、エジプトのムバラク政権、リビアのカダフィ政権と、独裁政権が次々と崩壊した。

トルコ反政府デモは、当初は公園の緑地の開発に対する抗議だったとされるが、次第にエルドアン首相に対する反発として規模を拡大していった。エルドアンは2003年に首相に就任し、2013年現在まで10年におよぶ長期政権を維持しているが、自身の強権維持を目論む改憲活動やイスラム主義への接近などの動向が批判されており、エルドアンは独裁者であると見なす向きもある。

2013年6月4日までに、ガスマスクを着用した機動隊員が赤いドレスを着た無防備な装いの女性に対して催涙ガスを浴びせている写真がインターネット上で公開された。トルコ市民は政府への反感を強めているという。