2014年2月12日水曜日

カトリーヌ・サンバパンザ

英語:Catherine Samba-Panza

1954年生まれの、中央アフリカ共和国の政治家、弁護士。フランス領赤道アフリカ(現在のチャド)出身で、18歳の時に中央アフリカに移住した。カトリーヌ・サンバパンザは2014年1月に暫定大統領に選出され、中央アフリカ初の女性元首となった。

カトリーヌ・サンバパンザは2013年5月から、中央アフリカの首都、バンギの市長を務めていた。市長就任当時、中央アフリカでは政府と反政府組織セレカの間で内戦が起こっていたが、カトリーヌ・サンバパンザは両勢力および旧宗主国フランスの大統領から承認を受ける形で市長に就任した。

カトリーヌ・サンバパンザは、2014年1月に大統領を辞任したミシェル・ジョトディアの後任として、暫定大統領に選出された。ミシェル・ジョトディアは少数派のイスラム教徒からなるセレカの指導者であり、大統領在任中には、主にキリスト教徒に対して恐怖政治を敷き迫害を行っていたとされている。そのため、サンバパンザの暫定大統領選出当時、中央アフリカではイスラム教徒とキリスト教徒の間での宗教対立が激化しており、殺人や略奪など様々な非人道的行為が行われていた。

サンバパンザは暫定大統領に就任後、内戦の終結を目指す意向を明らかにし、大統領選挙後の式典では、キリスト教徒の武装組織「アンチバラカ」と旧セレカの両勢力に対して停戦を呼びかけた。しかし、式典の数分後に政府軍兵士が元セレカの男性をリンチして殺害する事件が発生するなど、事態の収拾にはかなりの困難が伴うとみられた。