2014年3月20日木曜日

マレーシア航空旅客機失踪事件

読み方:マレーシアこうくうりょかくきしっそうじけん
別名:マレーシア航空機消息不明事件
別名:マレーシア航空機行方不明事件
別名:マレーシア航空370便消息不明事件
別名:マレーシア航空370便失踪事件
別名:マレーシア航空370便行方不明事件

2014年3月8日にマレーシアのクアラルンプール国際空港を出発した、北京首都国際空港行きのマレーシア航空370便が、南シナ海海上で消息を絶った事件。2014年3月20日現在、中央アジアやインドを含む広範囲で捜索活動が行われているものの、機体の行方は明らかになっていない。また、乗客乗員合わせて239名の安否も不明である。

失踪したマレーシア航空370便の機体は、マレーシア航空所有のボーイング777-200ERであった。ボーイング777は1995年の就航以来、2013年7月にサンフランシスコ国際空港で起きた着陸失敗を除き、死亡事故はなく、安全性が高い航空機と見なされていた。

マレーシア航空370便は、南シナ海で位置が確認されたのを最後に、どの国のレーダーにも捕捉されずに飛行を続けたと見られている。その際には、ごく低空を飛行し、地形の陰に隠れる「地形マスキング」とよばれる技術を用いて、レーダーに捉えられることを避けていたと考えられている。

また、交信が途絶える前後に、エイカーズ(ACARS)やATCトランスポンダなどの通信機器が人為的に切断されたと推測されており、マレーシアのナジブ・ラザク首相は3月15日の会見で、失踪機がハイジャックされた可能性も示唆した。通信記録からは機内でトラブルが起こった様子はなく、救難信号も発信されなかったことなどから、この事件を機長や副機長が関与したテロ事件とする見方もある。

オーストラリアのトニー・アボット首相は3月20日に、人工衛星の画像を解析した結果、インド洋付近で航空機の残骸と見られる物体を発見したことを発表した。