2014年9月4日木曜日

ウェルシュ菌

読み方:ウェルシュきん
別名:Clostridium perfringens
英語:Welch bacillus

食中毒を引き起こすことで知られる菌の一種。嫌気性の桿菌で、芽胞(増殖細胞)と同時にエンテロトキシンと呼ばれる毒素を生成する。

ウェルシュ菌は自然界に幅広く存在しており、ヒトの体内にも常在する。料理などの中で菌が大量に増殖し、体内に取り込まれた場合に、食中毒を引き起こしやすい。

ウェルシュ菌は大量に調理されて作り置きされる食品の中で特に増殖しやすい。給食、仕出し料理、常温で寝かせたカレーなどは絶好の増殖環境となりやすいとされる。ウェルシュ菌の生成する芽胞は熱に強く、通常の再加熱では死滅しない。そのため、すでに菌の増殖した料理は、温め直して食べても食中毒に見舞われる危険がある。

ウェルシュ菌は嫌気性である、つまり酸素の存在を嫌う。酸素が少なく、常温に近い温度が保たれた環境は、繁殖に適した環境となる。そのため、煮込んだ後に常温のまま置かれたカレー、シチュー、汁物料理などはウェルシュ菌にとって格好の環境となりやすい。加熱によりスープから酸素が除かれ繁殖に適した温度という環境が整うためである。

関連サイト:
ウェルシュ菌食中毒 - 公益社団法人日本食品衛生協会