2015年8月10日月曜日

シリアルノミネーション

英語:serial nomination

UNESCOの世界遺産へ候補を推薦する手段のうち、複数の物件をひとつの観点における一連の資産群として(一括して)推薦する方式のこと。

シリアルノミネーションは、広域に及ぶ資産や複数箇所に散在している資産を、それぞれ単独で推薦するのではなくひとまとまりの資産として扱う。単独では世界遺産登録の要件を満たさない物件でも、複数の資産が関連しあって十分な価値を示すと認められれば、世界遺産に登録される可能性がある。

日本国内の世界遺産でもシリアルノミネーションによって世界遺産に登録された案件は少なくない。例えば、富岡製糸場をはじめとする明治絹産業の施設(富岡製糸場と絹産業遺産群)、古都京都の文化財、あるいは富士山(富士山―信仰の対象と芸術の源泉)などはシリアルノミネーションを通じて世界文化遺産への登録を果たしている。

なお、厳島神社、姫路城、原爆ドームなどは単独で世界遺産として登録されている。

Guidelines for the Preparation of Serial Nominations to the World Heritage List - UNESCO