2017年9月21日木曜日

ロヒンギャ問題

英語:Rohingya

ミャンマーの西端・ラカイン州に居住するイスラム教徒の民「ロヒンギャ」が、迫害の対象となっており、難民生活を余儀なくされているという問題。1980年代前後から深刻な問題として浮上している。

ロヒンギャは、ミャンマーで1980年代に制定された市民権法において、市民権が認められていない。ミャンマー国籍を持つことも認められていない。ミャンマーと隣国バングラデシュとの国境沿い(国境であるナフ川の沿岸)付近での細々とした生活を余儀なくされている。バングラデシュに亡命したロヒンギャの数はこれまでに40万人を超えると言われている。

2016年にロヒンギャがミャンマー国境の検問所を襲撃する事件が発生した。この際に警官複数名が殺害されたとされる。これを受けてミャンマー当局は大規模な掃討作戦を実施。対立が激化していった。

2017年にロヒンギャの武装勢力とミャンマー当局との間で大規模な武力衝突が発生した。ロヒンギャがミャンマー軍を襲撃する形で勃発し、ロヒンギャ側には400名余りが死亡、ミャンマー軍にも十数名の死者が出る事態に発展した。ここに至って改めてロヒンギャ問題が大きな人道的問題として世界的注目を集めている。

2017年9月に開かれた国連総会では、ミャンマの副大統領ヘンリー・バン・ディオがロヒンギャ問題に言及している。