2017年9月20日水曜日

ニュークリア・シェアリング

別名:核兵器シェアリング
別名:核シェアリング
別名:核兵器の共有
別名:核の共有
別名:核共有
英語:Nuclear Sharing

核兵器を同盟国と共有するという考え方・あり方・戦略のこと。核保有国と核兵器を共有し、有事の際には核保有国から提供を受けて使用できる体制を整えておくことで、独自の核装備を持たない国も核抑止力を持つことができる。要するに

ニュークリア・シェアリングは、アメリカがNATO加盟国数カ国に核兵器を供給する関係として実現されている。2010年代半ば時点ではドイツ、ベルギー、イタリア、オランダの4ヵ国がアメリカとニュークリア・シェアリングの関係にある。すなわち、当該4ヵ国はアメリカから核兵器を借り受ける形で自国内に戦術核を配備しており、平時はアメリカに管理を預けているが、自国に核ミサイルが飛んでくるような非常事態には迅速に迎撃態勢が取れるようになっている。

核兵器の保有そのものは、「核拡散防止条約」(NPT)により、米・露・英・仏・中の五ヵ国に限り認められている。NPT非締約国はインドやパキスタンなど数カ国に限られており、ドイツやベルギーなど4ヵ国は締約国の側であるが、実質的に核保有国に準じる力を有していることになる。