2020年4月1日水曜日

PCR検査

読み方:ピーシーアールけんさ
別名:PCR検査法

PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)と呼ばれるDNAの増幅技術を活用した遺伝子解析および検査の方法。2020年春現在、いわゆる新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染の有無を精査する有力な手法のひとつとなっている。

PCRは、ごく少量のDNAを、比較的短時間で、分析試料として足るだけの量に増幅できる技術である。遺伝子工学においては必須の技法であり、医学研究から法医学・古生物学まで、さまざまな用途に活用されている。ちなみにPCRの手法を開発したマリス(Kary Mullis)は同功績が讃えられノーベル化学賞を授与されている。

PCR検査を感染症の検査に活用することで、高い精度で(しかも迅速に)DNA上の痕跡から感染の有無の判断、およびウイルス等の病原の同定が可能となる。しかしながら、判定の精度には限りがあり、採取する検体の部位によって精度はさらに違ってくる。「DNAの増幅」という特殊な手法を用いるため、実施にはそれ相応の高度な技能や設備が必要であり、一度に検査できる数には限りがあるという難点もある。