2010年11月27日土曜日

電気自動車

読み方:でんきじどうしゃ
英語:Electric Vehicle
英語:EV

ガソリンエンジンを搭載せず、電気駆動のモーターで動く自動車。特に、リチウムイオンバッテリーなどの二次電池を搭載した乗用車を指すことが多い。

従来登場してきた、電気モーターをガソリンエンジンと併用するハイブリッドカー、化石燃料の代わりに再生可能エネルギーであるバイオマス燃料(バイオマスエタノール)を使用するバイオエタノール車のようなエコカーも、多少の排気ガスを排出する。これに対して電気自動車は走行中に二酸化炭素を全く排出しないゼロ・エミッション車である。

また、自宅の家庭用電源を使用して充電が可能、などといった利点もある。電気自動車はガソリン車などに比べて、マフラーもマニホールド(エキゾーストマニホールド)も必要なく、騒音をほとんど生まない。その静音性は静かすぎて逆に問題視されるほどである。

難点としては、2010年現在、本体価格がまだ高価である点、出先で充電できる設備が十分に普及していないなどの点がある。前者については、経済産業省が「2010年度クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金」を設けて購入を促しており、後者については、時間貸駐車場の事業者が充電設備を設置する実証実験を行うなど、普及に向けた試みが各所で進められている。

電気自動車には、モーターの磁石にネオジム、リチウムイオンバッテリーにはコバルト、などのように、要所においてレアアースが使用されている。中国のレアアース輸出規制などによってレアアースの価格高騰や入手困難などへの懸念が増しており、レアアース代替材料の開発や、レアメタルリサイクル、あるいは、レアアースを使用せずに代替部品を製造する新技術の開発などが急がれている。

国内では三菱自動車が「i-MiEV」(アイミーブ)の一般向け販売を開始しているほか、日産リーフ、ホンダのフィッツEV、トヨタ自動車の「RAV4EV」などが発表されている。米国ではテスラモーターズがスポーツタイプの「テスラ ロードスター」を発表しており、トヨタのRAV4EVは手すらモーターズと共同開発されたSUVである。