2014年7月21日月曜日

抗体医薬

読み方:こうたいいやく
別名:抗体医薬品
英語:antibody drugs

生体の防御機能である「抗体」(免疫グロブリン)を利用した医薬薬。

抗体は毒素などの抗原と結合して抗原の破壊・無力化・排除を促すはたらきを持っている。成分はタンパク質である。もともと体内で作られる物質であるが、抗体医薬はこれを投与して治療に用いる。

抗体は特定の抗原に反応してのみ機能する。この性質は「抗原抗体反応」と呼ばれる。抗体医薬も抗原抗体反応を利用し、特定の抗体を投与し増大させることで、特定の病状の抑制や緩和、治療を図ることが可能となっている。用途された抗体は特定の抗原以外の細胞などには反応しないため、副作用が生じにくい。


抗体医薬は、2010年代前半の時点では、抗体医薬の研究開発は進みつつあるものの、安価に大量生産する点で課題を残している状況といえる。抗体医薬は副作用の伴わないガン治療、アルツハイマー病の抑制、などに期待されており、登場が期待されておりながら満たされていない需要(アンメットメディカルニーズ)を満たす医薬品市場として有望視されている。

関連サイト:
抗体医薬の現状と課題 - 科学技術政策研究所 Science&Technology Trends
よくわかる抗体医薬品 - 中外製薬
抗体医薬品を知ろう - 協和発酵キリン