2010年12月11日土曜日

揚水発電

読み方:ようすいはつでん
英語:pumping up electric power generation

余剰電力を利用して高所の貯水池へ水を汲み上げ、電力需要の高い時間帯に高低差を利用した水力発電を行う方式。揚水発電所は機能としては蓄電池の一種といえる。

電気消費は一日の中では昼間が最も多く、深夜は最も少ない。昼間に電力が不足しそうになった場合、電力全体のベースとして稼動している火力発電所や原子力発電所は、臨機応変に発電量を上下調整することが難しい。そうした場合に、揚水発電所の高所貯水池を開放し、低所に流れ込む力を利用して水力発電を行い、電力を補っている。

低部の貯水池に放出された水は、需要が低く廉価で提供される深夜電力を利用して高所へ汲み上げられる。

揚水発電は現在、電力供給量の調整において重要な役割をもった発電方式として機能してる。日本版スマートグリッドでも、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの運用と協調した余剰電力の蓄電池として有効と見られている。ちなみに、スマートグリッドでは大規模な二次電池(電力貯蔵装置)の導入も検討されている。

関連サイト:
揚水発電の仕組み - 九州電力