2012年5月25日金曜日

ベンアリ政権

読み方:ベンアリせいけん
別名:ベン=アリー政権

チュニジア共和国で1987年から2011年にかけて維持された、第2代大統領ベンアリ(ベン=アリー)による独裁政権。

2010年末、経済情勢の悪化などに不満の高まった民衆による大規模な反政府デモが勃発。翌2011年1月までデモは続き、ベンアリはサウジアラビアに亡命。ベンアリ政権は事実上崩壊した。

チュニジアでのベンアリ政権の崩壊に至る民主化運動は「ジャスミン革命」と呼ばれている。これを契機として、エジプトでもムバラク政権に反発する大規模な民衆デモが勃発するなど、中東各地で民衆が蜂起を始めている。中東のこの民主化運動は、プラハの春になぞらえて「アラブの春」と呼ばれる。

なお、亡命したベンアリ元大統領に対して、チュニジアは2011年6月に本人不在の状態で裁判を実施、判決として禁錮35年、および日本円にして20数億円に上る罰金刑を言い渡した。さらに2012年5月には、デモ参加者の殺害を指示した罪により死刑が求刑されている。