2011年5月23日月曜日

地下式原発

読み方:ちかしきげんぱつ
別名:地下式原子力発電所
別名:地下原子力発電所
英語:underground nuclear power station
英語:underground nuclear power plant

地下に立地する原子力発電所。岩盤を掘削してその内部に施設を設置することで、耐震性が増し、空爆などに対する耐性も向上し、そして、原発事故が発生した場合にも汚染物質の封じ込めを行いやすいというメリットがある。

地下式原発において原発事故が発生し、冷却装置にトラブルが生じて放射性物質が漏れ出たと想定した場合、原発が地下30メートルの土の下に設置されていた場合、大気中に漏洩・飛散するヨウ素の量は、地上に施設が立地している場合の約10万分の1に減少するという。

地下式原発には、原子炉建屋をはじめとする原子力発電所の建屋および関連施設を全て地下に設置する方式と、タービン建屋などの一部施設を地上に出し、主要な設備のみ地下に設置するタイプがある。なお、地下式原発の設置方式で、立坑状に縦に掘削するものを「立型方式」、トンネル状に横に掘削するものを「横型方式」という。

2011年5月21日、複数の政党の党首らを中心とする超党派の組織として「地下式原子力発電所政策推進議員連盟」が5月末に発足されることが明らかになった。

ちなみに、原子力発電所の立地に関する概念としては、地上や地下式の他、海上立地(海上原子力発電所)などもある。

関連サイト:
原子力発電所の新立地技術 - 原子力百科事典ATOMICA
地下式原子力発電所の想定事故時における核種の地中格納効果の評価手法 - 論文情報ナビゲータ CiNii