2011年7月19日火曜日

高経年化

読み方:こうけいねんか

原子力施設が長年にわたって運用され、年を経ること。

原子力施設では、長年使用されることで生じる経年変化や劣化、老朽化などによって安全性や信頼性が損なわれることのないように、定期的にメンテナンスを実施し、高経年化対策を行っている。毎年1回の定期検査の他、10年に1度のペースで行われる「定期安全レビュー」と呼ばれる評価が行われ、保安活動の実施状況などが確認される。

運転開始から30年が経過した原子力施設は、特に高経年化対策に重点がおかれ、高経年化を踏まえた十分な運用・保全計画を原子力安全・保安院に提出して審査を受け、さらに、充実した定期検査を行う、といった運用サイクルが取られる。

2011年3月11日に原発事故が発生した東京電力福島第一原子力発電所の原子炉のうち、最も早く運転が開始された原子炉1号機は、1971年3月26日に稼動を開始している。奇しくも、原発事故の発生した月が運転開始40年目に当っていた。

関連サイト:
運転段階の安全規制 / 高経年化対策 - 原子力安全・保安院