2012年10月24日水曜日

民主化ドミノ

別名:みんしゅかドミノ
別名:民主化のドミノ現象

独裁政権の打倒と民主化の機運に触発されて、周辺国でも民主化の流れが波及していく様子を、いわゆる「ドミノ理論」になぞらえて表現した語。

民主化ドミノに該当する歴史上の事例として、1989年の「東欧革命」、2010年の「アラブの春」などがしばしば挙げられる。

東欧革命は、東西冷戦において旧ソ連の率いる共産主義陣営にあったポーランド、ハンガリーなどの東欧諸国が共産党による独裁政権を脱却し、共産主義国家から民主主義国家に転じていった一連の革命を指す。

東欧革命を端緒に、東欧の共産主義国は全て民主化した。東欧革命は東西冷戦が終結する契機となり、ひいてはソビエト連邦の崩壊の一因にもなった。

アラブの春は、2010年末にチュニジアで起きた「ジャスミン革命」を端緒とし、アラブ諸国に波及していった一連の革命および民主化運動を指す。これらはアラブ諸国における長期独裁政権の打倒を目指した動きで、チュニジアのベンアリ政権、エジプトのムバラク政権、リビアのカダフィ政権などが崩壊した。

2012年10月現在も、アラブの春に連なる民主化ドミノは続いている。例えばシリアではアサド政権と反政府勢力の抗争により内戦状態となっている。