2012年11月8日木曜日

万里の長城遭難事故

読み方:ばんりのちょうじょうそうなんじこ
別名:万里の長城日本人遭難事故

2012年11月3日、ツアーで万里の長城に観光に訪れていた日本人観光客が大雪に見舞われて遭難し、4名のうち3名が死亡した事故の通称。

万里の長城遭難事故が発生したツアーは、9日間で万里の長城100キロメートルを踏破するという、一種の秘境探訪の企画だった。事故が発生した中国河北省張家口市懐来県は北京から50キロメートル以上離れたところに位置し、万里の長城も観光地として整備されていない。標高は1000メートル近く、地形も険しい。むしろ、観光客が訪れることはほとんどない場所だという。

ツアーには4名の日本人観光客、中国人観光客1名、ガイド1名の計6名だった。午前中に長城を登りはじめたが、昼過ぎから天候が荒れ、まもなく吹雪となった。夜になっても吹雪は止まず、3名が寒さにより衰弱死した。

万里の長城遭難事故が発生したツアーを企画・主催した旅行会社は、2009年7月に北海道のトムラウシ山で発生した遭難事故の主催者でもあった。2009年トムラウシ山遭難事故では計9名が死亡しており、夏山における最悪の遭難事故とも呼ばれている。