2012年11月8日木曜日

野長城

読み方:やちょうじょう
読み方:のちょうじょう
別名:野长城

万里の長城のうち、観光地として整備が施されていない部分。一種の秘境として認知されている。

野長城は未開発の自然の中にあって長い歴史を経た万里の長城の姿をそのまま残している。総じて道は荒れ、登ることも容易でない。風化により崩落が進んで危険なところもある。野長城の築かれている場所が峻厳な地形の上にあり、野長城を登ることはもちろん野長城へ赴くことから困難な場合が少なくない。

野長城のうち、北京市懐柔にある箭扣長城(せんこうちょうじょう)などは特に知名度が高い。箭扣長城は、万里の長城の現存する城壁の中でも最も険しい地形に築かれた壁の一つとされる。

なお、密雲県古北口にある蟠龍山長城(ばんりゅうざんちょうじょう)は、観光地化されているが、あえて全く補修を行わずに公開されていることで知られる。

2012年11月に、日本から訪れたツアー客が万里の長城で遭難し、日本人観光客4名のうち3名が死亡する事故が発生した。事故の発生した場所は北京から50キロほど離れた位置にあり、標高も1000メートル近くに達する、いわゆる野長城であったという。