2013年4月1日月曜日

小選挙区制

読み方:しょうせんきょくせい

選挙区ごとに議員を1名選出する選挙の方式。各選挙区において最も多くの票を獲得した候補者が当選する。小選挙区制を採用している国の例として米国、英国がある。これに対して同一選挙区から2人以上議員が選出される方式を大選挙区制と呼ぶ。

日本の衆院選では、小選挙区制に加えて比例代表制の方式でも選挙を行う「小選挙区比例代表並立制」が採用されている。それぞれの定数は2013年3月時点で、小選挙区300、比例代表180である。また、両方を重複して立候補することが認められており、小選挙区で落選した候補者が比例代表で復活当選する場合もある。選挙区の区割りについては総務省の衆議院議員選挙区画定審議会が選定する。

小選挙区制では、対立候補を擁立しやすく政権交代が速やかに行われるなどといった利点の一方で二大政党制が生まれやすく少数者の意見が尊重されない、あるいは各選挙区における死票が増加するといった欠点がある。

また選挙区の区割りによって生じた「一票の格差」が問題となっている。広島高等裁判所が2012年12月の衆議院選挙における広島1区、2区について選挙無効と判断したことで、現在格差是正に向け、議員定数の削減とともに人口動態に応じた小選挙区の区割りの改定が議論されている。

最高裁は一票の格差が2倍未満になることを求めている。衆議院議員選挙区画定審議会は選挙区の定数を300から295に減らす「0増5減」を含んだ改定案をまとめた。17都県42選挙区で見直しが行われ、人口が最少の鳥取新2区と、最多の東京新16区の格差は1.998倍になる見込みである。

また2013年4月1日のMSN産経ニュース「すでに2倍超 0増5減新区割り案 1月現在の人口で試算」によると、小選挙区の「0増5減」を含む区割り改定案が出されたが、「一票の格差」が実質的には2倍以上となる選挙区が多数あると指摘している。