2013年4月1日月曜日

1票の格差

読み方:いっぴょうのかくさ
別名:一票の格差
別名:一票の重みの不平等

国会議員の選挙などにおいて、議員1人当たりの有権者数の少ない選挙区では、1票あたりの価値が高くなり、逆に多い選挙区では、1票あたりの価値が低くなる、という格差のこと。

各選挙区において有権者数は常に変動するため、一票の格差はなくならないが、人口動態に従って選挙区が改定される国が多い。

日本では、衆議院議員選挙の一票の格差について最高裁は2009年の衆院選を違憲状態としたが見直しは行われず、2012年12月の衆院選は違憲状態のまま行われた。

最大2.43倍の格差が確認された2012年12月の衆院選について、大阪高裁、東京高裁などはそれぞれ違憲判決を下した。さらに広島高裁は広島1区、2区の選挙を無効とし、同岡山支部は岡山2区の選挙を無効とした。これらを含めて全国で「選挙無効」が2件、「憲法違反」は14件に上る。一方の広島県選挙管理委員会は広島高裁による選挙無効の判決に対して上告する姿勢をとっている。

この判決によって選挙区の改定が急務とされ、300の小選挙区を295に減らす「0増5減」などといった方法で格差是正に向けて選挙区の見直しが行われており、与党の区割り改定案では格差は1.998倍になると見込まれている。政府は改正案を2013年4月上旬に提出し、同5月中の成立を目指している。

2013年3月31日のNHK NEWS WEBの記事によると、民主党の細野豪志幹事長は裁判所によってなされた格差是正の要求に応えるためには「0増5減」だけでは不十分で根本的な解決にならないとして、同時に定数を小選挙区で30、比例代表で50削減するという提案をしている。