2013年1月9日水曜日

警告射撃

読み方:けいこくしゃげき
英語:warning shots

警告の意図をもって行われる射撃。特に他国の航空機や船舶が自国の領空・領海を侵犯した場合に行われるものを指す。

警告射撃では、敢えて相手に狙いを定めず、相手の周辺に弾丸が発射される。発射したことを相手に示すため、軌跡の残る曳光弾が使用されることが多い。

警告射撃は「次は撃墜する」という警告の意思を示し、速やかな退去を要求するものである。警告射撃を行ってもなお相手が要求を無視してきた場合には「危害射撃」が行われる。つまり、相手を標的として実際に射撃を行う。

海上自衛隊は1999年、能登半島沖に出没した不審船に対して警告射撃を行っている。また、航空自衛隊は1987年にソビエト連邦(当時)の軍用機が日本の領空を侵犯した際に、警告射撃を行ったケースがある。

航空自衛隊による警告射撃は、2013年1月現在、1987年のこの例のみとされる。しかし2012年12月頃から中国の軍用機が尖閣諸島近辺の日本領空まぎわを飛行し、防空識別圏を越えてくる事例が頻発するようになっていることを受け、政府は警告射撃の実施も検討しているという。