2013年5月29日水曜日

自衛隊法改正案

読み方:じえいたいほうかいせいあん

自衛隊法の一部を改正する法律案。2013年4月19日に国会に提出された。主な改正点として、緊急時に邦人の救出を目的として、危険にさらされている邦人を自衛隊が安全な場所に陸上輸送できるようにすることが挙げられる。

2013年1月に起きたアルジェリア人質拘束事件を受けて改正が踏み切られた。2013年5月28日現在、自衛隊法84条の第3項によると、自衛隊が用いる輸送手段は航空機と船舶によってのみ認められている。改正案ではこれらに加え、陸路で邦人を安全な場所に輸送できる規定を盛り込み、諸外国で起きる緊急事態に適切に対処することを目標としている。

また輸送対象者の範囲の拡大も規定されており、日本政府職員、企業関係者、医師、あるいは被害者の家族といった者が追加される。更に武器の使用に関しても使用場所や防護対象の拡大が盛り込まれている。

自民党の石破茂幹事長は、安全保障のための法整備は迅速であるべきだとの考えを示し、同法案について第183回国会中の成立を目指すと述べた。一方で、野党の民主党は武器使用基準の問題点を指摘しているため、今国会中の成立の見通しは立っていない。

関連サイト:
国会提出法案 - 防衛省・自衛隊
自衛隊法 - e-Gov