2015年6月5日金曜日

MERS

読み方:マーズ
別名:中東呼吸器症候群
英語:Middle East respiratory syndrome

2012年半ばに確認された新型コロナウィルスによる呼吸器症候群。2013年5月に「MERS」と命名された。感染源となるコロナウィルスも「MERSコロナウィルス」(MERS-CoV)と名付けられた。

MERSはSARSに似た重症性の呼吸器疾患である。呼吸器以外の臓器にも疾患が生じ、高い確率で死に至る。2012年9月から2013年5月現在までの間にWHOに報告されたMERS患者(確定患者)は44名であったが、このうち22名が死亡している。

MERSの感染者はその後徐々に増え、2014年初旬頃までに200名を超えた。さらに2014年4月になって感染者数が急増、5月時点で570余名に上った。死亡例は170名に上っており、感染者の約30パーセントは死に至っていることになる。

MERSコロナウィルスの感染源としてはラクダが有力視された他、コウモリの可能性もあるとされ調査が急がれていた。2014年5月にサウジアラビア政府はラクダを感染源と見なし、ラクダを扱う事業者などに手洗い、手袋着用などの措置を取るよう呼びかけている。

2015年6月現在、韓国において、前月に中東から帰った男がMERS感染していると確認された。院内感染による二次感染、さらに三次感染が広がり、三次感染による罹患者の死亡例も発生するなど、混乱が拡大している。

関連サイト:
2013年05月24日更新 中東で発生している新種のコロナウイルス感染症について (更新18) - 厚生労働省検疫所 FORTH
2013年05月23日更新 新種のコロナウイルス感染症について (更新17) - 厚生労働省検疫所 FORTH