2013年10月29日火曜日

ボスポラス海峡横断トンネル

読み方:ボスポラスかいきょうおうだんトンネル
別名:ボスポラス海峡横断地下鉄
別名:ボスポラス海峡横断鉄道トンネル
別名:ボスポラス海峡横断地下鉄トンネル
別名:マルマライ計画

トルコのイスタンブールのボスポラス海峡を横断する地下鉄トンネル。トンネル全体の長さは約13.6kmで、うち海底部の沈埋トンネルの全長は1387mである。

ボスポラス海峡は、イスタンブールのアジア側地区とヨーロッパ地区を隔てており、従来は2本の橋梁やフェリーなどによる往来が行われていた。そのような状況で、イスタンブールの近年の人口増加に伴って交通渋滞が慢性化したため、その解消を主目的として、「マルマライ計画」の計画名で海峡横断トンネルの建設が計画された。海峡横断トンネルという構想自体はオスマン帝国時代の1860年からあったことから、マルマライ計画は「トルコ国民150年の夢」と呼ばれ、またこの計画にはアジアとヨーロッパを繋ぐという象徴的意義もあった。

トンネルの建設は日本の有償資金協力で行われ、大成建設などの日本企業が建設に参加した。このプロジェクトは、約60mの海底に沈埋工法で函体(トンネル)を設置するというものであり、同工法による建設の世界最深を更新する一大プロジェクトであった。2011年2月にトンネル部分が貫通し、2013年10月には地下鉄の開通式典が行われた。