読み方:シーメンスほう
別名:Siemens法
英語:Siemens method
英語:Siemens process
1950年代にドイツのシーメンス社によって開発された、化学反応によって純度の高いシリコンを得る手法。半導体や太陽電池などに必要な高純度のシリコンを製造するための一般的な手法として、広く行われている。
シーメンス法は、不純物を含む金属シリコンを原料として製造されたトリクロロシランガスを、高温で水素ガスと反応させることにより、高純度のシリコンを析出させるという方法である。トリクロロシランには、高温で熱分解を起こすと単体の珪素に変化する性質があり、シーメンス法ではその性質が利用されている。
シーメンス法は、原理的に副生成物のテトラクロロシランの生成を抑えることが難しいことから、収率が30%程度にとどまり、反応速度も遅いことなどが欠点とされている。従来、シーメンス法を基にした様々な改良法が考案されてきたが、今後の太陽電池の需要増加に十分に対応できる手法は未開発だといわれており、さらなる研究が進められている。