2014年6月16日月曜日

戦犯旗

読み方:せんぱんき
別名:전범기

日本の旭日旗を指す呼び名として、韓国で用いられることがある語。特にサッカー関連の話題で言及されることが多い。

戦犯旗という呼び方はほぼ韓国でのみ用いられている呼称といえる。同国内では、韓国の大手通信社・聯合ニュース、大手新聞社の中央日報、朝鮮日報なども記事中で「戦犯旗」の語を使用しており、一般に浸透しつつある。

中央日報日本語版・2013年11月14日付記事の記述によれば、「旭日旗は、日本帝国主義の軍旗に使われたので戦犯旗とも呼ばれる」。旭日旗は日本の軍国主義を象徴する意匠であり、かつての残酷な帝国主義支配を思い起こさせる、といった見解が基底に見られる。

韓国国内では、戦犯旗、つまり日本の旭日旗を、ナチスにおける鉤十字(ハーケンクロイツ)にも等しい悪のシンボルと見なす動きがある。例えば、誠信女子大学客員教授を務める広報活動の専門家、徐敬徳(ソ・ギョンドク)は、2014年6月にはFIFAワールドカップの日本代表のユニフォームにあしらわれた放射状のラインが戦犯旗を連想させるとして国際サッカー連盟宛てに削除要請を送ったり、アメリカの大手紙ニューヨークタイムズ(The New York Times)に日本代表のユニフォームのデザインを批判する広告を掲載したりしている。

日本の旭日旗を韓国が戦犯旗と呼ばうようになったのは、2011年のAFCアジアカップ以降であろうという指摘がある。2011年AFCアジアカップ準決勝の日本対韓国戦で、韓国の代表選手・奇誠庸が得点した際に行った猿真似パフォーマンス(猿セレモニー)が批判を浴び、奇誠庸は、観客席の旭日旗を目にしたことが強い動機であると釈明した。韓国の旭日旗批判に懐疑的な立場は、韓国はこの釈明以降に旭日旗を表立って批判し始めたと指摘している。

関連サイト:
旭日旗を連想…ブラジルW杯の日本ユニフォーム“不快” - 中央日報日本語版 2013年11月14日
韓国人教授 SNSで日本代表ユニフォーム批判展開 - 聯合ニュース 2014年6月13日