2019年6月28日金曜日

LGBT

読み方:エルジービーティー
別名:Lesbian, Gay, Bisexual, Transgender

旧来の典型的な「男と女」の枠組みに当てはまらない性同一性(ジェンダーアイデンティティ)を有する人々の総称。LGBTの「L」はLesbian(女性同性愛者)、「G」はGay(男性同性愛者)、「B」は Bisexual(両性愛者)、「T」は Transgender(トランスジェンダー)の頭文字である。

LGBTは当事者たちが使用し始めた語であり、多種多様な性(ジェンダー)の在り方に対する積極的・肯定的な思想を根底に持つ語であるといえる。いわゆる「性的マイノリティ」の意味合いでLGBTの語が扱われることもあるが、LGBTの語そのものに少数派か多数派かという観点は含まれない。

LGBTの前3者(LGB)は性愛・性的指向に着眼した区分であり、Tは心身の性自認の齟齬に着眼した区分である。そのため文脈によってはTを含めず「LGB」というで語を用いる場合もある。

また、LGBTのいずれにも該当しないジェンダーアイデンティティを含めて「LGBTQ」あるいは「LGBTQA」のような語に拡張される場合もある。「Q」はQueer(クィア)またはQuestioning(クエスチョニング)の頭文字であり、「A」はAsexual(無性愛)の頭文字である。

LGBTという語は2006年にカナダで採択・発表された「モントリオール宣言」(The Declaration of Montreal)に端を発するとされる。以降、国連なども「LGBT」の語を公的に用いるようになっている。2010年代には一般社会の中でもLGBTを肯定的に受け入れようとする空気が醸成されつつあり、欧米では同性婚を法的に認めた国や州も増えている。ウェブ上の大手SNSがアカウント登録時の性別に「男性」「女性」だけでなく「その他」の項目を設けた例もある。

米国の調査会社ギャラップ(Gallup)の調査によると、全アメリカの成人におけるLGBTの割合は2017年の調査時点で4.5%だった。なお2012年の調査では3.5%、2013年に3.6%、2014年に3.7%、2015年に3.9%、2016年には4.1%だった。

関連サイト:
In U.S., Estimate of LGBT Population Rises to 4.5% ― Gallup MAY 22, 2018(PDF)
https://news.gallup.com/poll/234863/estimate-lgbt-population-rises.aspx