2014年7月4日金曜日

地下銀行

読み方:地下銀行

銀行業を営む正当な資格を持たずに(違法に)海外送金などの金融活動を行う組織の通称。日本では銀行法に抵触する犯罪行為となる。

地下銀行は、依頼者(顧客)の代わりに海外口座を対象とした送金を行い、依頼者から手数料を徴収している。あらかじめ現地にまとまった資金を用意しておき、個別の送金依頼は現地口座から送金する。(地下銀行が海外送金を行う際には、正規の銀行を利用することなるが、まとまった金額を一括して送るようにする。これによって、少なからぬ手数料を案件ごとに徴収されてしまわずに済む。)

地下銀行は、在留資格を持たない不法滞在者などが送金を行うための機関として特に重宝されているとされる。在留資格を持たない外国人は、銀行に提出すべき必要書類が用意できないため、正規の銀行がそもそも利用できない。そのため、送金時の手数料が正規の銀行より高くなっても、地下銀行を利用することになる。あるいは、犯罪行為によって手に入れた資金を、身元を隠して送金したり、資金洗浄(マネーロンダリング)したり、といった目的でも地下銀行が利用されるという。

2014年7月、地下銀行に関わった容疑で中国人グループが逮捕(再逮捕)されたと報じられた。この中国人グループは、およそ10年間で数億円規模の額を中国に送金していたとされる。

同じく2014年7月、韓国籍の男らが地下銀行を営んでいたとして、銀行法違反の容疑で逮捕されている。日経新聞などがこれを報じている。

関連サイト:
地下銀行営業の疑い 中国人女を再逮捕 ネットバンキング不正送金 - MSN産経ニュース 2014年7月2日
「地下銀行」運営の疑いで韓国籍の3人逮捕 警視庁 - 日本経済新聞 2014年7月3日