2014年9月17日水曜日

吉田調書

読み方:よしだちょうしょ
英語:Yoshida Testimony
英語:Yoshida Report

2011年3月に東京電力福島第一原子力発電所で原発事故が発生した際の、現場や収束作業の様子などを、政府の事故調査委員会が当時所長だった吉田昌郎に聴取した記録文書の通称。

吉田調書は2011年7月からに開始された聞き取り調査に基づいて作成された。産経新聞によれば、聴取は7月から11月にかけて計13回、延べ27時間に及んだという。

吉田調書は政府のいわば機密資料の扱いだったが、2014年5月に朝日新聞がスクープ的に特集記事を組み報じたことで広く知られるようになった。朝日新聞は特設ウェブサイトを設けて吉田調書の概要を配信している。

産経新聞は2014年8月に吉田調書に基づく連載記事を配信している。記事を通じて、朝日新聞の報じた「所員が所長命令に背いて勝手に現場を離れた」等の内容を否定している。

なお、事故当時所内で陣頭指揮をとった吉田昌郎所長は、2013年に58歳で亡くなっている。死因は食道がんだった。

ちなみに、いわゆる従軍慰安婦問題において、「日本軍による強制連行」があったとする主な根拠として参照されてきた吉田清治の発言は「吉田証言」と呼ばれている。