2014年8月21日木曜日

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌

読み方:メチシリンたいせいおうしょくブドウきゅうきん
別名:メチシリン耐性黄色葡萄球菌
英語:Methicillin-resistant Staphylococcus aureus
英語:MRSA

食中毒や感染症の原因となる黄色ブドウ球菌のうち、抗生物質メチシリンをはじめとするさまざまな薬剤に対して耐性を持った菌のこと。薬剤耐性菌となった黄色ブドウ球菌。MRSAと略記されることが多い。

黄色ブドウ球菌は常在菌であり、健常者も大半が保菌しているが、免疫力により毒性は無害化されている。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌も健常者に対しては害はない。入院中の患者など、免疫力が著しく低下している者が、黄色ブドウ球菌の生産する毒素に中たりやすい。薬剤耐性菌は抗生物質の多用・濫用から生まれやすいこともあり、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌は院内感染が危惧される菌のひとつとなっている。

通常の黄色ブドウ球菌であればいくつかの抗生物質によって効果的に治療することができるが、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌にはほとんどの抗生物質が効力を示さない。有効な抗生物質の把握と投与といった適切な対処がとられなかった場合、重症に至る、あるいは死に至る危険もある。