2017年9月5日火曜日

電磁パルス攻撃

読み方:でんじパルスこうげき
別名:電磁パルスアタック
別名:EMP攻撃
別名:エレクトロマグネティックパルス攻撃
別名:エレクトロマグネティックパルスアタック
英語:electromagnetic pulse attack
英語:EMP attack

電磁パルスと呼ばれる強力な電磁波を発生させる攻撃方法。核兵器を高度数十~数百キロメートルで爆発させ、核爆発がもたらすガンマ線と大気中の成分との衝突による生じる電磁波を広範囲にまき散らす。瞬間的にではあるが数万ボルト単位の電磁波が発生し、電子機器類の損壊や誤作動を招く。

電磁パルス攻撃は主に核兵器を用いて行われるが、核爆発による熱や衝撃は地上に到達しないため、攻撃対象には直接的な破壊や殺傷はもたらされない。しかし電子機器の存在が前提となっている現代都市は機能が麻痺する。大規模停電も想定され、軍事施設や原子力施設が制御不能に陥れば、防衛力の無力化や原発でメルトダウンが誘発される可能性もある。

電磁パルス攻撃は上空で核兵器を爆発させるため、目標地点を狙って精確に落とす必要がない。つまり緻密な技術が必要なくても実行できてしまう。しかも、攻撃の影響が及ぶ範囲は半径数百~1千キロメートル超の広範囲に及び得る。

2017年9月に北朝鮮が日本上空に弾道ミサイルと見られる飛翔体を飛ばし、さらに核実験を成功させたと発表するなど、矢継ぎ早に挑発的行動を取っている。世論は北朝鮮が電磁パルス攻撃を行う可能性があると指摘している。電磁パルス攻撃への対策・防御手段は実質的にないといってよい状況である。