2019年2月8日金曜日

清浄国

読み方:せいじょうこく

悪性伝染病の発生が確認されていない国のこと。伝染病による汚染から免れている国。主に検疫の分野において、「汚染国」との対比において用いられる語。

「清浄国」「汚染国」という表現は、伝染病の種類を限定するものではない。動物検疫において蔓延が危惧される「口蹄疫」「鳥インフルエンザ」「豚コレラ」といった伝染病は世間的に話題となりやすい。

伝染病が確認されると「伝染病に汚染された国」という意味で「汚染国」と位置づけられる。汚染国となってもワクチン接種などの処置により病原が撲滅されたと認められれば再び清浄国になれる。ただし、いちど汚染国になってから再び清浄国と国際的に認められるにはただならぬ時間と手間とを要する。

「清浄国」に関連する語としては「第3清浄国」という言い方もある。動物検疫所ウェブサイトでは「第3清浄国」について「日本国家畜衛生当局が、悪性伝染病の清浄としている地域」と補足している。つまり「第3清浄国」とは「清浄国である第3国」という程度の意味合いと捉えられる。

なお動物検疫に限らず人間向けの伝染病の汚染の有無についても「清浄国」「汚染国」という区分が用いられることはある。たとえば狂犬病は、今でも死者の出ている国があるものの、日本は狂犬病に関しては清浄国である。

関連サイト:
家きん肉等の家畜衛生条件 ―動物検疫所