別名:時節柄ご自愛下さい
別名:時節柄御自愛下さい
「時節柄ご自愛ください」とは、相手の心身を気遣って「このように時節が時節なのであなた自身のお体をどうか大切にしてくださいませ」と伝える意味で用いられる言い回しである。季節の変わり目、酷暑や厳寒の続く時期、あるいはコロナ禍など、いつも以上に体調に気をつけたほうがよいと思われる時期・状況を念頭においた表現である。
「時節柄(じせつがら)」は「このような時期なので」「時期が時期なので」という意味で用いられる表現。文を修飾する副詞である。「ご自愛」は「自分の体をいたわり大切にする」ことを意味する「自愛」に丁寧の「御」がついた言い方。「ください」は尊敬表現として用いられる補助動詞である。
要するに、「時節柄ご自愛ください」とは、「この頃は、普段とは違って体調を崩しやすい時期ですから、あなたはどうか無理なさらずに、自分自身の身体を大切にしてくださいね」という気持ちを伝える言葉である。
2020年代初頭は、新型コロナウイルス感染症が蔓延し、いつどこで感染するか分からない・感染したら無事に回復できるかどうかも分からないという不安に社会が包まれ、年中ずっと「時節柄ご自愛ください」という言葉を親しい人に伝えるべき状況が続いている。
時節柄ご自愛くださいの言葉の使い方
時節柄の「時節」とは、風物や景物に代表される時の区分をいう。また、何かをする場合のころあいの時を指す。他には、今の世の中の状態や事情のことである。時節柄ご自愛くださいという言葉は、年賀状では、上司など目上の人に「時節柄体調を崩さないようくれぐれもご自愛ください」のように使うことができる。「とても寒い季節になったのでくれぐれも風邪などひかぬように体を大事にして下さい」という意味になる。
2020年のコロナ禍においては、葉書やメールに「時節柄どうかご自愛ください」と添えると「いつもとは違い、コロナ禍により大変な時勢であるので、自分の体をどうか守ってください」という意味あいになる。
「時節柄ご自愛ください」という言葉を貰ったら、返事には「お気遣いいただきまして心から感謝いたします。」といった、気遣いする相手に対してのお礼の言葉に、「〇〇様もお体にはくれぐれもお気をつけ下さい。」というこちらからも相手に対する気遣いの言葉を添えるようにする。