2020年9月16日水曜日

論功行賞

読み方:ろんこうこうしょう


論功行賞とは、「それまでの功績の程度を調べた上で、その功績の程度に応じた見返りを与える」という意味の表現、故事成語。とりわけ、組閣において、目だった功績を持つ議員を積極的に閣僚に迎え入れる人事を形容する場合が多い。

論功行賞は、「論功し、行賞する」と区切って捉えられる。論功とは「功を論じる」こと、つまり功績や手柄の有無あるいは大小を調査し議論して見極めることである。行賞は、功績に応じて賞を授与することを指す。

「論功行賞」は「三国志」(三國志)の魏書「明帝紀」を出典とする。

撫軍大將軍司馬宣王討破之,斬霸,
征東大將軍曹休又破其別將於尋陽。
論功行賞各有差。
―― 明帝紀:Chinese Text Project

《大まかな訳》
撫軍の大将軍である司馬宣王(司馬懿)はこれを討ち破り、霸を斬った。
征東大将軍である曹休はまた、その別将(副将軍)を尋陽において撃破した。
論功し、行賞すると、各々に差があった。

組閣人事における「論功行賞」は、総裁選の勝利へ貢献した者ほど重役へ登用するような人員配置を指す。実際にそのような意図に基づいているわけではなくともマスコミ等に「論功行賞」と報道される場合がままある。