2011年6月21日火曜日

ジャスミン革命

読み方:ジャスミンかくめい
英語:Jasmine Revolution

チュニジアで2010年12月から2011年1月にかけて繰り広げられた民主化運動。20年以上にわたり独裁体制を続けてきたベンアリ政権を打倒し、周辺各国にも民主化の機運を高めるきっかけを作った。

ジャスミン革命の発端は、2010年12月に、警官の横暴な行為に抗議するため青年が焼身自殺を図った事件にあるとされる。これを皮切りとして国民の不満が爆発し、全国的な反政府デモに発展した。政府側は鎮圧を試みたが暴動の勢いを抑えることができず、2011年1月には首長ベンアリが亡命。政権が事実上崩壊するに至った。

「ジャスミン革命」という呼び名はインターネット上で通称として用いられるようになった呼称とされる。また、FacebookやTwitter、YouTubeといったインターネット上のソーシャルメディアが世界中に情報を発信する役割を果たし、革命そのものにも少なからず影響を与えたといわれる。

ジャスミン革命によって周辺のアラブ諸国も影響を受け、民主化への機運の高まりを見せた。2011年2月にはエジプトのムバラク政権においても、長期にわたる独裁政権の打倒が実現している。こうしたアラブ諸国での民主化運動の流れは、プラハの春になぞらえて「アラブの春」とも呼ばれる。