2011年9月27日火曜日

マゴットセラピー

別名:マゴット治療
別名:蛆虫療法
別名:うじ虫療法
別名:ウジ虫療法
英語:maggot therapy
英語:Maggot Debridement therapy

壊疽を起こした潰瘍にマゴット(蛆、ハエの幼虫)を這わせ、壊死した組織を食べさせることで、治療を促進する両方。糖尿病性の壊疽などに対して有効な治療法の一つとして注目されている。

蛆(マゴット)は腐肉を餌とする性質を持ち、正常組織は食べないため、潰瘍上の不要な組織を効率的に除去することができる。食べ方として、たんぱく質の酵素で壊死組織を溶かして吸うという形をとるが、この酵素によって正常組織に殺菌・抗菌作用がもたらされる。組織の表面を無数のマゴットが這うことが細胞を刺激し、組織再生を促す効果もあるといわれている。

マゴットには、無菌状態で飼育された清潔な蛆が使用される。数日にわたり壊死細胞を食べた後、蛹になろうとする。その手前で傷口から除去して新しいマゴットに取替え、治療を継続する。

マゴットセラピーは古くから行われてきた療法でもあるが、近年になって欧米を中心にその効果が再評価されつつある。日本でも2011年現在は保険外診療の対象であるが、「ジャパンマゴット治療教育研究推進協会」などがマゴットセラピーの普及促進活動やマゴットの融通を行っており、治療を受けることが可能である。