2012年1月9日月曜日

NPC1L1

英語:Niemann-pick C1 Like 1 Protein

コレステロール輸送体(コレステロールトランスポーター)として知られるタンパク質。コレステロールを吸収する作用を持つ。小腸粘膜や肝臓などに存在する。

NPC1L1の働きを阻害すると、コレステロールの吸収を抑制することができる。コレステロールトランスポーター阻害薬「エゼチミブ」などは、この作用を利用した薬物である。

時事通信や共同通信、読売新聞、毎日新聞などの報道によれば、広島大学病院消化器・代謝内科診療科長の茶山一彰教授らの研究チームは、NPC1L1がC型肝炎ウイルスの受容体(レセプター)としても作用することを発見し、2012年1月8日付のNature Medicine電子版で発表した。報道によれば、NPC1L1はC型肝炎ウィルスと結合して感染を引き起こす働きがあり、NPC1L1のこの作用を阻害できればC型肝炎への感染をある程度抑制することが可能になるという。

関連サイト:
新たなウイルス受容体発見=C型肝炎、治療法開発に期待-広島大 - 時事通信 2011年1月9日付記事(2012年1月9日閲覧)
C型肝炎の感染物質を発見 新治療法の開発に期待 - 共同通信47NEWS 2011年1月9日付記事(2012年1月9日閲覧)
高脂血症の治療薬にC型肝炎ウイルス感染防止効果 - 読売新聞 2011年1月9日付記事(2012年1月9日閲覧)
C型肝炎ウイルス:新受容体を発見…予防薬開発に期待 - 毎日新聞 2011年1月9日付記事(2012年1月9日閲覧)