2012年11月12日月曜日

老老介護

読み方:ろうろうかいご
別名:老々介護
別名:老老ケア
別名:老々ケア

高齢者が高齢者を介護すること、介護を行う側自身も高齢者である状況。高齢者介護を夫婦や兄弟が行う場合、90代の親を60代の子供が介護する場合などがある。

老老介護は、介護する側も高齢により身体が衰え、介護が大きな身体的負担となる。また、介護の協力者となりうる家族や親類が周りにいないことで精神的負担も負いやすい。高齢者のみの世帯には経済的な負担や不安も伴う。

老老介護では介護者が周囲に負担をかけまいとして、あるいは周囲に頼れる存在がおらず、一人で負担を背負い込んでしまって「介護疲れ」に至る場合がままある。介護者が病気で倒れて、介護を受ける側が誰の手も借りられなくなる場合もあれば、精神的に極限に達し無理心中を図ってしまうケースもある。

老老介護は、社会全体の少子高齢化、核家族化による若い同居人の不在などにより、日本において深刻な問題と化している。世界に同じ状況に直面した国がなく、参照できる前例がない。前東京大学総長で三菱総合研究所理事長の小宮山宏はこの状況を 「課題先進国」と呼んでいる。

なお、老老介護のうち、認知症の患者を介護している家族や配偶者もまた認知症になっている状況を「認認介護」という。