2013年2月6日水曜日

越境大気汚染

読み方:えっきょうたいきおせん
別名:越境汚染

他国で排出された大気汚染物質が、国境を越えて飛来することで発生する大気汚染。

大気中に飛散している物質は大気の流れに乗って長距離を移動することがある。これによって近隣の国々が大気汚染の影響を受けることがある。

越境大気汚染が問題視された事例として、欧州全域で生じた酸性雨の問題がある。1970年代に深刻な問題として議論され、長距離越境大気汚染条約(LRTAP)が締結されるきっかけにもなった。

日本は島国であり、地続きの隣国を持たないが、中国や韓国で発生した大気汚染物質が偏西風に乗って西日本に到達することはままある。2000年代には中国から飛来する光化学オキシダントが問題視された。2013年2月現在は特に「PM2.5」と呼ばれる微小粒子状物質の飛来が問題視されている。

PM2.5は、2013年2月現在、北京をはじめ中国の主要都市で深刻な大気汚染を発生させている。PM2.5により引き起こされる呼吸器疾患は「北京咳」などと通称されている。