2015年6月11日木曜日

拒否権

読み方:きょひけん
英語:veto

議決を拒んで否決させることができる権限。拒否権が行使されると賛成派の多さや割合に関わらず案の成立が阻まれる。

拒否権の存在が注目されやすい組織の例として、国連安全保障理事会(国連安保理)がある。国連安保理は常任理事国5ヵ国(米、英、露、仏、中)と非常任理事国10ヵ国で構成され、常任理事国には拒否権が与えられている。意思決定の際に拒否権が発動されれば、たとえ賛成14対反対1の対立構図であっても、決議されない。

拒否権は国際社会上の交渉の駆け引きに利用される場合も多い。実際に発動するかどうかは定かではないが、拒否権の発動の示唆だけを行うことを「隠れ拒否権」と呼ぶ。拒否権の発動の意思を見せるだけでも他国の意思決定に影響を与えるといわれている。