2013年11月15日金曜日

西成特区構想

西成特区構想
読み方:にしなりとっくこうそう

2012年から橋下徹大阪市長の主導で進められている、大阪市西成区を特区指定し、区が抱える諸問題の解決に向けた施策を推進する構想。西成区は平成25年度から5年程度をかけて、構想実現に向けた取り組みを進めるとしている。

日雇い労働者向けの簡易宿や寄場が多数存在する「あいりん地区」を擁する西成区は、生活保護受給者や野宿者、流入者の数が他の区と比較しても突出しており、生活水準の向上や治安の改善などが課題とされている。また、西成区は日雇い労働者の高齢化に伴い、大阪市の区の中でも特に高齢化が進んでいるとされている。このような状況を改善するために、西成特区構想では、主に生活困窮者の支援、治安改善、結核対策、観光客誘致などの施策を推進することが掲げられている。

西成特区構想に対しては、施策が長期的なものであり、生活保護受給者を含む区民の現在の利益に結びつかないという批判や、施策の大部分があいりん地区を意識して策定されたものであることから、「西成特区ではなくあいりん特区ではないか」という批判がある。

橋下徹市長は西成区に関する諸問題の解決に特に注力しており、2012年には自らが西成区長を兼任するという「直轄区長」案を提案したこともあったが、のちに法律上の問題を理由として撤回している。

関連サイト:
大阪市 西成区 西成特区構想 - 西成区