2013年11月15日金曜日

国際連合人権理事会

読み方:こくさいれんごうじんけんりじかい
別名:人権理事会
別名:UNHRC
別名:HRC
英語:United Nations Human Rights Council

国連機関の一つで、国際連合加盟国の人権状況の調査や、人権問題への対処を担う機関。ジュネーブの国連欧州本部に置かれ、47か国の理事国から構成される。

国際連合人権理事会の主な任務に、全ての国連加盟国の人権状況の定期審査がある。この審査は普遍的定期的審査(Universal Periodic Review, UPR)と呼ばれている。普遍的定期的審査は4年半ごとに行われ、2013年11月現在、2008年の第1回審査と2012年の第2回審査が完了している。審査の結果を基に、人権理事会は各審査対象国に勧告を行い、改善を求めることができる。日本は2008年と2012年の審査でいずれも、死刑制度や女性差別、「従軍慰安婦」問題などに関する勧告を受けている。

国際連合人権理事会は、2006年に国際連合人権委員会の改組により設立された。改組が行われた主な理由としては、人権委員会の委員国に「人権侵害国家」と非難される国が選出される例が多かったことや、冷戦下で人権委員会の審議の対象となった国家が恣意的に選択されていたと批判されたことなどが挙げられる。人権理事会においては、理事国の選出手段が改められ、構成国の数も人権委員会の53か国から47か国に減らされた。

国際連合人権理事会の理事国の数は地域ごとに決まっており、国連総会の絶対多数決によって選出される。任期は3年で、再選に制限が設けられている。理事国が重大な人権侵害を行った場合、総会の3分の2の賛成により、理事国としての全ての資格が停止されることが定められている。この資格停止処分は、2011年にカダフィ政権下のリビアに対して初めて下されている。