読み方:けいこうイムノクロマトグラフィーほう
別名:蛍光イムノクロマトグラフィー
別名:蛍光イムノクロマト法
別名:蛍光イムノクロマト
英語:fluorescence immunochromatography
英語:fluorescence labeled immunochromatography
イムノクロマトグラフィー法と呼ばれる検査手法のうち、標識粒子として蛍光を発する性質を持つ粒子を用いる手法のこと。
イムノクロマトグラフィー法は、抗原抗体反応を利用した検査手法である。抗体を含む標識粒子が敷き詰められたセルロース膜上に検体を滴下することで、仮に検体中に抗原が含まれていれば、その抗原と膜上の抗体が抗原抗体反応を起こして複合体を形成する。形成された複合体は、毛細管現象によって膜上を移動するが、その先には別種の抗体が線状に配置されており、複合体と結合して発色する仕組みになっている。蛍光イムノクロマトグラフィー法では、線状に配置された抗体に、通常の色素ではなく蛍光色素が結合しているため、蛍光が発せられる。
イムノクロマトグラフィー法は目視で結果を判定することができるため、簡便な方法として、市販の妊娠検査薬などでも用いられている。しかし、蛍光イムノクロマトグラフィー法は蛍光を読み取る専用の装置を必要とするため、ほとんどの場合、研究機関や医療現場で用いられている。
蛍光イムノクロマトグラフィー法の最大の長所は、感度が優れている点だといえる。蛍光イムノクロマトグラフィー法では、金コロイドなどの着色粒子を用いた従来のイムノクロマトグラフィー法よりも、数十倍から百倍以上の高感度での検出が可能だといわれている。例えば、インフルエンザウイルスの検出の場合、感染直後の患者の検査では、従来のイムノクロマトグラフィー法では陰性の結果となり、ウイルスを検出することができないことがあった。しかし、そのような場合にも、より高感度な蛍光イムノクロマトグラフィー法を適用すると、陽性の結果が得られることがあるという。
関連サイト:
鳥インフルエンザウイルスの高感度測定できる診断法 - 東京都