2013年12月6日金曜日

統合型リゾート

読み方:とうごうがたリゾート
別名:統合リゾート
別名:統合型リゾート施設
別名:複合型リゾート
別名:複合リゾート
別名:特定複合観光施設
英語:Integrated resort

ホテルやテーマパーク、水族館、カジノといった多種多様な観光施設・娯楽施設を集約したリゾート施設。とりわけ、カジノを含んでいることが念頭に置かれている場合が多い。

カジノを併設する統合型リゾートの典型例もしくは成功例として、シンガポールで2010年に開業した「リゾート・ワールド・セントーサ」(Resorts World Sentosa)と「マリーナベイ・サンズ」(Marina Bay Sands)を挙げることができる。両施設はいずれも米国ラスベガスに匹敵する規模のカジノが併設されており、カジノ目的で近隣諸国からやってくる観光客を多く呼び込んでいると言われている。リゾート施設全体として成功を収めているだけでなく、国の経済にも寄与貢献していると評されることが多い。

シンガポールでも日本でも、統合型リゾートの推進は、「カジノ誘致」の反対派への対抗という意味合いが強かった。日本におけるカジノ誘致の構想は1999年に遡り、当時の東京都知事であった石原慎太郎知事がお台場にカジノを設置する「カジノ構想」を打ち立てたのを皮切りとして、全国各地の地方自治体がカジノ導入を検討し、経済効果の試算などを行ってきた。しかし、2013年現在、東京都をはじめ、日本各地のカジノ構想はいずれも具体化に至っていない。その大きな理由として、カジノに対する「賭博」のマイナスイメージが根強く、誘致に伴う地元の治安悪化が懸念されていることが挙げられる。統合型リゾートの誘致にあたっては、カジノ単体にとどまらずに大規模なリゾート開発を行うことで、カジノのマイナスイメージの払拭が目指されている。

2013年12月現在、安倍晋三首相はカジノの合法化に積極的な構えを見せており、政府の観光立国推進閣僚会議では、カジノについては明言を避けながら、「特定複合観光施設」の名称のもとで統合型リゾート推進法案の制定が検討されている。大阪府、東京都、沖縄県などでも、既存のカジノ誘致計画を統合型リゾートの誘致計画に修正する形で、盛んに検討が進められている。

関連サイト:
「観光立国実現に向けたアクション・プログラム」をとりまとめました - 観光庁
カジノを含めた統合型リゾート(IR)の立地 - 大阪府