2014年1月29日水曜日

パプア独立運動

読み方:パプアどくりつうんどう
別名:パプア分離独立運動
別名:パプアの分離独立運動
別名:西パプア独立運動
別名:西パプア分離独立運動
別名:西パプアの分離独立運動
別名:西パプア州独立運動
別名:西パプア州分離独立運動
別名:西パプア州の分離独立運動

ニューギニア島西部地域、すなわちパプア州と西パプア州を含む地域の、インドネシアからの独立運動。

第二次世界大戦後、当時イリアンジャヤと呼ばれていたニューギニア島の西半分の帰属を巡っては、インドネシアとオランダの間で争いがあったが(パプア紛争)、1962年に国連の調停により、行政権がインドネシア政府に移された。インドネシア政府はその後、1969年に名ばかりの住民投票を行い、イリアンジャヤを正式に併合するとともに、西イリアン州と命名した。その後、改称や分離を経て、2014年現在、この地域は西パプア州およびパプア州と称されている。

インドネシア政府は、移民の促進や教育、強制移住などを通して、イリアンジャヤの「ジャワ化」を強く推し進めてきたとされている。イリアンジャヤの人口に占めるジャヤ人の比率は上昇し続け、2002年には約半数の48%に達した。イリアンジャヤに元々暮らしていた、パプア人の貧困率は全国平均の2倍にも達し、豊富な天然資源による収入の恩恵を十分に受けていないとされている。また、インドネシア軍などによる、パプア人の活動家や一般住民に対する人権侵害を指摘する声もある。

イリアンジャヤの分離独立を求める「自由パプア運動(OPM)」などの武装組織は、しばしば警察などに対する襲撃を行ってきたことから、政府にテロ組織と認定され、対テロ部隊による掃討の対象となってきた。2011年には、分離独立に向けた住民投票などを求める数千人規模のデモが発生したが、これにより数十人の活動家が反逆罪の疑いで逮捕された。

関連サイト:
最近のインドネシア情勢と日・インドネシア関係 - 外務省