2014年1月14日火曜日

J-ADNI

読み方:ジェイ・アドニ
別名:Japanese Alzheimer's Disease Neuroimaging Initiative
別名: 日本アルツハイマー病脳画像診断先導的研究

脳画像診断の結果とアルツハイマー病の進行を関連づける客観的評価基準を確立することを目的として、アルツハイマー病患者を2年から3年かけて追跡調査するプロジェクト。2007年にプロジェクトが開始し、実際の調査は2008年から約600名の患者を対象に行われた。

J-ADNIは「日本アルツハイマー病脳画像診断先導的研究」の略であり、米国立保健研究所(NIH)が2004年に始めた「ADNI」に倣った、「日本版NIH」プロジェクトの一環である。J-ADNIは厚生労働省、経済産業省、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、製薬企業コンソーシアムなどから約33億円の資金提供を受け、全国38施設の認知症専門医によって行われた。

J-ADNIでは脳画像診断の結果と血液、脳脊髄液などのデータを収集し、遺伝子検査や心理検査などの手法も合わせて、MCI(軽度認知障害)からアルツハイマー病への進行過程が研究された。なお、J-ADNIは、新薬の効果を評価するための臨床試験(治験)とは異なるものである。

2013年からは、J-ADNIに続くプロジェクトとして、アルツハイマー病の超早期症状の解明に焦点を当てた「J-ADNI2」が開始された。しかしその後の2014年1月に、J-ADNIの一部の心理検査でデータ改竄が行われた可能性や、被験者の選定が不適切であった可能性などが疑われ、厚生労働省による調査が行われた。

関連サイト:
J-adni(ジェイ・アドニ)アルツハイマー病進行度評価基準づくりのための臨床研究
国主導のアルツハイマー病研究で改ざんか 厚労省調査 - 朝日新聞デジタル 2014年1月10日 (2014年1月14日閲覧)