2014年3月10日月曜日

ツマアカスズメバチ

別名:褄赤雀蜂
別名:Vespa velutina
別名:Vespa velutina nigrithorax
別名:Vespa velutina subsp. nigrithorax
別名:Vespa velutina ssp. nigrithorax
英語:Yellow-legged hornet
英語:Asian black hornet
英語:Asian hornet
英語:Asian predatory wasp

インド・東南アジア・中国にかけての地域を原産地とする、スズメバチ科スズメバチ属のハチの一種、あるいはその一亜種。女王蜂の体長は約3センチメートル、働き蜂の体長は約2センチメートルほどで、オオスズメバチと比べると3分の2ほどの体長である。ツマアカスズメバチは主に、他の種類のハチを捕食することが知られている。

ツマアカスズメバチは従来日本には分布していなかったが、2013年に初めて、長崎県対馬で移入が確認された。移入経路は不明だが、韓国から移入した可能性が指摘されている。韓国では、2003年に釜山広域市で初めて確認されて以降、在来種を駆逐しつつ急速に分布域を広げており、釜山周辺ではツマアカスズメバチの個体数が他のどのスズメバチ類よりも多くなったともいわれている。フランスでも、2004年頃から侵略的外来種として報告されており、スペインのバスク地方方面に、1年あたり100キロメートルという速さで分布を拡大したと報告されている。

ツマアカスズメバチは主に田園地域に生息し、他のスズメバチ類と異なり、樹上の比較的高い場所に巣をつくるのが特徴である。巣が高い場所にある場合には危険性は低いともいわれるが、環境適応力が高く、都市部に営巣することもあることから、注意が必要とされている。

ツマアカスズメバチはヒトを刺すこともあり、死亡例も知られている。また、ツマアカスズメバチはミツバチを捕食することから、養蜂業に被害をもたらす可能性も指摘されている。

関連サイト:
ツマアカスズメバチ - 国立環境研究所「侵入生物データベース」