2018年8月2日木曜日

老朽危険家屋

読み方:ろうきゅうきけんかおく
別名:危険家屋

老朽化が進んで倒壊の危険性が高まっている建築物の総称。空き家を含む場合もあるが、特に人が住んでいる(空き家ではない)家屋のうち老朽化が進み倒壊が危惧される建物を指す場合が多い。

老朽危険家屋と呼ばれる物件は、築数十年の古い木造住宅に多く見られる。住人はいるものの、住人の高齢化・核家族化などにより家屋の維持保全管理が行き届かず、いつ倒壊してもおかしくないレベルまで老朽化が進行している場合がままある。

老朽化の進んだ建築は周辺地域の景観を損ねることにもつながり、万が一倒壊してしまった場合には住人はもちろん近隣の住宅や通行者などにも危険が及ぶことになる。古い時代に建てられた住宅は耐震基準が今より緩い時代の設計で建てられているということでもあり、地震などにより倒壊が誘発される危険性はいっそう高い。

人の住んでいない空き家については、2010年代前半に全国の自治体がいわゆる「空き家管理条例」を定め、2014年には「空き家対策法」も成立するなどして、行政主導で状況の改善が進められるようになっている。しかしながら住人が居るとなると空き家対策法ではまかないきれない問題も生じてくる。

地方自治体の中には老朽危険家屋の解体・除去にかかる費用を補助するなどの制度を設けて老朽危険家屋の除去を奨励している所もある。