2023年2月2日木曜日

ナノプラスチック

別名:ナノプラスティック
英語:nanoplastics

「ナノプラスチック」は、直径がナノメートル単位のきわめて微細なプラスチックの粒子のことである。「マイクロプラスチック」の100分の1~1000分の1ほどのサイズの微粒子に粉砕されたプラスチック片。なお「ナノ(メートル)」は「10億分の1(メートル)」を意味する単位である。

これまでは「マイクロプラスチック」が、海洋をはじめとする自然環境に流出し、生物濃縮などを経て自然環境や水産資源に悪影響を及ぼす懸念があるとされ、問題視されてきた。

ナノプラスチックほどの微細粒子となったプラスチックは、細胞膜の隙間をかいくぐって細胞の内部に浸入できる大きさである。このため、ヒトを含む生体への悪影響があるとすれば一層深刻であろうと懸念されている。微細な粒子であるだけに飛散も容易と推測される。

マイクロプラスチックは2010年代半ば頃から、ナノプラスチックは2020年代初頭頃から大きく注目を集めている。マイクロプラスチックやナノプラスチックが自然界や人間社会へもたらす影響は、まだ詳しく分かっていないが、すでに北極・南極および深海でもナノプラスチックが発見されている。