2020年10月13日火曜日

コンセンサス

英語:consensus

コンセンサスとは、コンセンサスの意味

コンセンサスとは、複数の人による意見の一致や合意を意味する。わかりやすくいうと、全員の合意をとるということである。コンセンサスのビジネスにおける意味としては、大きく分けて「複数人の合意、意見の一致」と「根回し」の2つの意味合いがある。コンセンサスの語は、もともとはラテン語の consentire が語源となっている。con+sentire から成る語で、con は with や together(一緒に)の同語で、sentire は feel、sense(感じる)の意味である。コンセンサスは英語で consensus と表記し、意味的にはほとんど現在と変わらず古くからお互い同じ様に感じるという意味で使用されてきた。

ビジネスにおいては、何らかのプロジェクトを進める場合、案件に関わる人たちの同意を得ることが必要不可欠である。大多数の同意を得ていても、少数の反対する人たちがいれば、スムーズに目標を達成することができないからである。そのために、先回りして根回しをし、あらかじめ関係する人たちに話を付けておく必要がある。コンセンサスの類語として、合意がある。それぞれの意見を一致させるという意味の言葉で、使用する相手が複数でも一人でも用いることができる。ただ、シンプルに当事者同士の意思が一致するというニュアンスで、コンセンサスのように根回しをしてという意味合いは含まれないので、使う際には注意が必要である。

その他にも、後述するアグリーメントという言葉がある。合意と同じように使用できるが、この言葉もあらかじめ意見の一致を図る根回しの意味は含まれない。

ビジネスシーンでよく使われる「コンセンサスを取る」「コンセンサスを得る」とは

コンセンサスは、ビジネスの場面でよく使われる言葉である。間違った使い方をしないように、正確に意味を把握しておく必要がある。まず、「コンセンサスを取る」の表現は、会議など人が集まる場面で、最終目的の全員一致を表している。参加した人たちに同意することを働きかけることを指し、コンセンサスの根回しに当たる。「新規プロジェクトの内容について、上司からコンセンサスを取るように指示が出た」などが例文として挙げられる。

「コンセンサスを得る」の表現は、会議などで大切なプレゼンを行うときや重要なプロジェクトが進行している場合、周囲にあらかじめ確認をとっておかなければならないケースが少なくない。「プレゼンの同意を得てくるように上司に言われた」という場合は、その場で賛否の決定を促すというわけではなく、きちんと根回しをしてくるようにというニュアンスになる。

「コンセンサスを図る」の表現は、コンセンサスを取ると同じような意味合いで使われる。例えば、「参加者の全員一致を狙うためにコンセンサスを図る」という場合である。会議の前にあらかじめ参加者に同意を働きかけ、全員の意見の一致を目指す。ただ、コンセンサスを取るよりも根回しのために尽力するという意味合いが強くなる。

語源のお互いの意見が一致するという意味では類語の合意も同じだが、根回しするという点で違いがあるので使い分けには注意が必要である。

コンセンサスとアグリーメントの違い

コンセンサスの類語にアグリーメントがある。同意や賛成を表す言葉でビジネスシーンでもよく使用される。コンセンサスと似たような意味合いを持つが、コンセンサスが「複数の人」の合意や意見の一致を表すのに対して、アグリーメントは相手が「一人」の場合に用いられ、根回しの意味合いが含まれないのが違いである。「あなたの意見にアグリーメントを表示する」などの使い方をする。主に、ビジネスで使う場合は、賛成や反対の意思表示をするときに使用されるケースが多い。アグリーメントを略して賛成の場合はアグリーする、反対の場合はアグリーしかねるというような表現をする。

コンセンサスは会議などで全員一致のことをいうことからも分かる通り、あくまでもコンセンサスは総意である必要がある。これに対して多数決は、コンセンサスのように意見の総意を得るのではなく大多数による意見の選別を表しており、少数意見を切り捨てるというニュアンスを含んでいるのが特徴である。ビジネスでプロジェクトを進める中で、どんなに根回しをしても意見が一致しないケースもある。人はそれぞれ考え方が異なるから当然である。ただ、コミュニケーションを交わすプロセスで違う考え方はあるけれど、全員が納得出来るような結論に到達するのがコンセンサスで、少数意見を切り捨てるという意味合いは持たない。

コンセンサスを図ることができれば、誰もが納得する形でプロジェクトを進められるので、ビジネスの場面ではとても有益になる。

コンセンサスの慣用句

コンセンサスの慣用句として、コンセンサス配列やコンセンサス方式・コンセンサスアルゴリズムなどがある。そもそもコンセンサス配列は生物学で使用される言葉で、英語で consensus sequence と英訳される。塩基配列やタンパク質のアミノ酸配列をいくつかの違う生物同士で比較し、その時見られる共通の配列をいう。会議などでそれぞれの意見や考え方を抽出し共通点を見いだすことは、意見の一致をスムーズにするためにとても重要なことである。

コンセンサス方式は、英語で consensus system と英訳される。会議などで議題について決定をする場合、投票などで賛否を決めるのではなく、参加した人の中で反対の意見がなければ、全員合意したものとみなされるやり方である。コンセンサス会議ともいわれ、メリットとしては全員が納得しているので時間をかけずに議題の内容を進めることができる点である。ただ、デメリットとして、一人でも反対意見があれば議題の可決をすることができない。

コンセンサスアルゴリズムは、英語で consensus algorithm と英訳される。コンセンサス(合意)形成のためのアルゴリズム(方法)が直訳で、ビットコインのような仮想通貨に使われる用語である。中央に管理者が存在しないブロックチェーンのような分散型台帳の場合は、ネットワーク内で行われた新規の取引で不正な取引を参加者全員が監視したり、意見が食い違ったときに全員の合意を得ることは難しい。そこで、参加者全員が同じ量のデータを持ち合い、互いのデータの正当性を担保し合う仕組みがコンセンサスアルゴリズムである。