2011年4月4日月曜日

仮設集落

読み方:かせつしゅうらく

災害により住居を失った避難民に対して提供される「応急仮設住宅」を発展させ、地域住民が一つの区域に集まって入居し、また住居の機能の他に仕事や商品購入などの機能も併設することで、一個の集落としての機能も提供する、という考え方のこと。

仮設住宅が大量に導入された1995年の阪神・淡路大震災では、抽選で入居者を決定したことによって、被災者に地域性のない生活を与えたことが指摘されている。その後、2004年に発生した新潟県中越地震においては、地域ごとにまとまって仮設住宅へ入居できるように、ある程度の対応が図られている。

2011年3月に発生した東日本大震災では、津波によって集落がほぼ壊滅した地域がいくつも発生している。そうした地域に対して、2011年4月1日、国土交通省は仮設住宅と共に集落機能も併設する仮設集落を提供する方針を打ち出している。仮設集落では、企業活動や消耗品の購入といった機能も併設される予定である。